強くて優しい心の作り方

大人も子どもも心は柔軟性があり、強いものです

しかし、その強さに過信して無理をさせたり、おろそかにすると取り返しのつかない事態になることがあります。人それぞれの限界を超えて助けを求めた時、どんな扱いを受けるかによって心は大きな影響を受けます。

限界に達して「もうダメだ、助けてくれ」と思った時、誰かが助けてくれた場合と、助けを求めても誰も助けてくれず我慢を続けた場合では、その後の心の状態に大きな違いがあります。助けられないと心は深く傷つき、その傷は簡単には癒せません。特に子ども時代に受けたその経験は、その人の考え方や自己肯定感に深く影響します

とても辛く泣き出したくなるほどの時に、「大丈夫だよ、それでいいんだよ、あなたのそのまんまが大好きだよ」と言ってくれる人がいると、自己肯定感や豊かな思考力は大きく成長します

それを言ってくれる人が大切な人や大好きな人であれば、その影響力は非常に大きいです。愛情をたっぷり受けて豊かな心になれば、多少の辛いことがあっても大丈夫だと思えるようになります。

「私ならできる」「僕なら何とかなるさ」といった気持ちが芽生え、幸せに向かって進むことができます。健康で元気な心があれば、どんなことでも何とかなるのです。しかし、誰かにそのことを言ってもらえないと、不安になり信じられなくなります。

ですから、親や先生は子どもに対して「大好きだよ。大丈夫だよ。君がいてくれてとても嬉しいんだよ。君ならきっとできるさ。君ならきっと立ち直れる」といった嬉しい言葉をかけることが大切です。批判やダメなところを指摘する必要は全くありません。マイナスの効果しか生みません。

聞かれたことにはもちろん答え、自分の意見として伝えますが、子どもでも基本的に自分のことは自分が一番わかっているので、やりたいと思う様にやるのが良いのです。

「あなたのやりたいようにやっていいんだよ、大丈夫、先生がついてるからね、お父さんお母さんがついてるからね、そのままでいいんだよ」という信頼と愛情のこもった言葉が、子どもの心を作るのです。

2024年9月18日
園長 峯村敏弘